■ 基本方針                             

少子高齢化が急速に進むなか、核家族、高齢者世帯・単身世帯の増加など、つながりの希薄化に
よる社会的孤立、様々な問題を抱える生活困窮者、また、児童や高齢者等に対する虐待など、複雑
かつ多様化する課題が顕在化しており、福祉ニーズの発見・把握の対応や近隣の見守り・助け合い
など、小地域活動への重要性が増しております。

昨年3月に内閣府は、40〜64歳の中高年のひきこもり状態の人が、全国で約61.3万人
いるという全国集計を発表しました。また、15歳以上のひきこもり状態の人については、全国に
100万人以上いるといわれております。ひきこもり状態の人や家族は、多様で複合的な課題を抱
えている場合が多く、世帯全体の支援をすることが必要となります。

幸手市社会福祉協議会では、自立相談支援事業の一環として、ひきこもりによって生活に必要な
収入を得ることが困難な人やその家族を対象に、関係機関と協働し、相談者一人ひとりの状況に
即した相談支援の充実を図っていきます。

令和元年度は、関東甲信地方や東北地方を中心に広い範囲で記録的な大雨をもたらした台風19
号や10月25日からの大雨では、河川の氾濫や浸水、土砂災害、家屋の破損等甚大な被害が発生
し、14都県計390市町村に災害救助法が適用されました。

また、災害ボランティアセンターの設置数は114か所に達し、東日本大震災や平成30年7月
の西日本豪雨災害よりも多くの設置数となったことから、今回の災害が例を見ない大規模災害で
あったことを示しております。

そこで、幸手市社会福祉協議会も大規模災害の備えとして、行政をはじめ、関係機関や団体・
他職種との連携、災害ボランティアセンターの運営強化、登録ボランティア登録制度の充実をして
いくことが重要と考えます。

このほかにも、様々な福祉の問題が山積しており、「誰もが安心して暮らすことのできる福祉の
まちづくり」のため、課題解決に向けた取り組みを進めるとともに、市民の皆様には、幸手市社会
福祉協議会の福祉活動を知ってもらえるよう、地域住民とのつながりや関係づくりの構築を目指し、
以下の取り組みを行います。

 ■ 令和2年度 重点事業                         

生活の自立に向け、一人ひとりの状況に応じた支援を行います。

地域で孤立し問題を抱えてしまっている人に支援が届くように「幸手市生活自立支援センター」
を継続的に周知します。 
 ひきこもりや心身の不調、経済的な問題など、多様で複合的な課題を抱えている相談者に寄り
添い、柔軟に対応できるよう、行政や保健・医療・福祉機関、民生児童委員等との関係構築・連
携強化に努めます。

災害時に備えて、支援体制づくりに力を入れます。

大規模災害が発生した際に、開設される「災害ボランティアセンター」が、十分に機能するよう
災害ボランティア登録者を対象とした訓練や研修を開催し、意識の向上や支援体制づくりを推進
します。
 また、地域での関係機関等とのネットワーク強化のため、災害ボランティア登録者との関係構築
や行政との密接な連携に努めます。

地域福祉・ボランティア活動の推進に係る市民活動を支援します。

地域で暮らす高齢者や子育て中の人たちが、気軽に集まり、みんなで楽しい時間を過ごす
「ふれあい・いきいきサロン」を推進するため、活動先への訪問や相談・情報提供等が気軽に
できるような関係づくりを目指します。また、新規でサロンの立ち上げを考えている地域の方には、
広報誌等で広く周知することで、興味を持って頂けるようPRに努めます。
 ボランティアが活動しやすい環境整備のため、ボランティア・市民活動団体及び個人ボラン
ティアと積極的に関係構築を図り「ボランティア・市民活動センター」の機能強化に努めます。
また、各種ボランティア養成講座や研修会、体験等を開催し、ボランティア人口の拡大、充
実を目指します

幸手市障害者自立支援施設「さくらの里」「なのはなの里」サービスの充実を図ります。

 今年度から常勤看護師を採用し、利用者の健康・衛生管理体制を強化します。
 幸手市障害者自立支援施設は、平成28年4月1日から令和3年3月31日までの5年間の
指定管理業務期間が満了します。よりよいサービスをめざして今後5年間の方針を検討し、令和3
年度以降も受任を継続するための事務を行います。

社協のPRを継続し、活動に必要な自主財源の確保に努めます。

会費や赤い羽根共同募金、歳末たすけあい募金の活動を通じた各地区区長への訪問説明、
サロン活動先への訪問など、顔の見える関係づくりを地道に行い、必要な自主財源となる
会費・共同募金・寄付金の協力を得られるよう、社協事業のPRを続けます。
また、毎年実施している事務事業評価を基に事業の見直しを行い、支出の抑制に努めます。

(福)幸手市社会福祉協議会

令和2年度 事業計画

サービス区分別予算

(単位:円

(単位:円

令和2年度予算

勘 定 科 目 予 算 額
大  区  分
収  入 会費収入 6,280,000
寄付金収入 2,000,000
経常経費補助金収入 44,064,000
受託金収入 10,429,000
貸付事業収入 150,000
事業収入 1,868,000
負担金収入 5,000
就労支援事業収入 4,900,000
障害福祉サービス等事業収入 90,021,000
受取利息配当金収入 31,000
その他の収入 27,000
基金積立資産取崩収入 3,000,000
前期末支払資金残高 1,739,000
収入計 164,514,000
支  出 人件費支出 122,736,000
事業費支出 16,660,000
事務費支出 2,928,000
就労支援事業支出 4,900,000
貸付事業支出 450,000
共同募金配分金事業支出 7,590,000
分担金支出 55,000
助成金支出 1,102,000
返還金支出 1,000,000
固定資産取得支出
200,000
基金積立資産支出 30,000
積立資産支出 994,000
その他の活動による支出 5,469,000
予備費支出 400,000
支出計 164,514,000
本部 サービス区分 予 算 額
法人運営事業 42,846,000
地域福祉事業 15,255,000
ボランティア・市民活動センター事業 1,659,000
福祉サービス利用援助事業 958,000
生活福祉資金貸付事業 104,000
生活困窮者自立支援事業 8,771,000
合    計 69,593,000

 事業計画(法人運営・地域福祉事業

 事業計画(その他各種事業

 

拠点区分別予算

(単位:円

拠点区分 予 算 額
本部 69,593,000
幸手市障害者自立支援施設 94,921,000
合    計 164,514,000

幸手市障害者自立支援施設 サービス区分 予 算 額
さくらの里
42,340,000
なのはなの里 52,581,000
合    計 94,921,000